下地調整について「カチオン」
塗装を行う前に塗装する場所(下地)にきちんと塗料が密着するように行う作業を下地調整といいます。
汚れを落とす高圧洗浄や外壁のひび割れなどの補修なども下地調整となります。
本日はその下地調整に使う「カチオン」についてお話をします。
「カチオン」とは、コンクリートやモルタルといった石材系の材料の種類で、コンクリート・モルタルを「アニオン」という種類の反対側の働きを持つ素材になります。
よく建物や塀などの素材としてコンクリートなどが使われますが、コンクリートなどはマイナスの電荷(陰イオン)を帯びています。この素材の補修をするときにプラスの電荷(陽イオン)を帯びている素材を使うと磁石のように密着します。このプラスの電荷を持つ素材が「カチオン」になります。
コンクリートや石材系のサイディングボードがボロボロに剥がれてしまっている場所に上から塗ることで下地を直すときに「カチオン」がよく使用されます。
塗装関係の記事やページ、業者からの説明などで「カチオンを使って~」などの単語が出てきますが、下地が劣化しているため、そのまま塗装を行っても下地が剥がれた時に一緒に落ちてしまったりなどの危険性があるので、きちんと塗料が密着するように下地調整を行います、という意味になります。
弊社でも過去に施工した現場で下地調整の際に「カチオン」はよく使用しております。
塗装工事の中で下地調整は表に出るものではありませんので、あまり目立ちはしません。しかし、目に見えない地味な場所だからこそ、大事な作業で、しっかり行わないと施工不良の原因となります。
本日お話しした「カチオン」の塗布についても大事な作業になりますので、塗装をお考えの方は覚えておいてください。