木材の塗装はどんな塗料を使うのか?
家具や窓枠など木材の塗装をするとき、どんな塗料を使うのか分からない方もいらっしゃると思います。
今日は木材に使う塗料についてご紹介します。
木材の塗料は、塗料が塗膜を作って汚れにくくする「造膜型塗料」、塗料が浸透して木目が残る「浸透型塗料」の2種類があります。
さらに両方の塗料には「水性」と「油性」に分けられます。
〇造膜型塗料(写真左側)
造膜型塗料とは塗料が膜を作って塗装面を覆って、塗装面(下地となる木材)を保護する塗料です。
塗料の色がそのまま塗布面に現れるタイプの塗料になり、一般的にペンキと呼ばれているものになります。
下地を覆って塗膜を作る分、耐久性は後述の浸透型よりも優れているので、屋外で使うものにおすすめです。
塗料で膜を作るので木目が消えてしまいますが、様々な色も選べますし、ツヤも「ツヤあり」「5分ツヤ」など選べるので見た目を変えたいときにもおすすめです。
〇浸透型塗料(写真右側)
浸透型塗料とは木材の水分を含むという性質を利用して、塗料を木材に浸透させて塗装を行う塗料のことです。
造膜型塗料と違って塗膜が保護するのではないので、耐久性は落ちてしまいますが、腐りにくくしたり、カビを防ぐ効果、木材の乾湿調整機能を活かして、紫外線・雨濡れにも対応できる機能性を持っています。
大きな特徴として塗料が浸透するので、木材の木目がそのまま残せるので、木目を残したかったり風合いや手触りにこだわりたい方におすすめです。
〇水性・油性
以前の記事でもご紹介しましたが、水性塗料は臭いが弱く、洗う手間も簡単なので初心者の方は水性塗料を使うことをおすすめします。しかし、水性塗料は乾くまでに時間を要してしまい、気温や気候に大きく左右されやすいです。また、ステンレスやアルミなどには密着しにくいので、鉄部などが付いているものに関しては、塗りムラが出てしまうので注意が必要です。
油性塗料は薄めるときにシンナーを使うので臭いがどうしても出てしまいます。また、引火のおそれがあるので、管理保管には十分に注意してください。しかし、最近では「弱溶剤」という弱いシンナーで溶かせるタイプも出てきて、昔と比べると臭いは抑えられています。また、耐久性は油性の方が優れているので、しっかりと塗装面を保護したい方にはおすすめの塗料になります。
〇木材の塗料について
木材の塗料についてご紹介しました。
初心者の方には、臭いが弱く後片付けなども簡単な浸透型の水性塗料をおすすめになります。
しかし、耐久性や仕上がりの色やツヤを出したい方には造膜型の油性塗料を使った方が良いでしょう。
それぞれ様々なメリット・デメリットがあるので、用途や仕上がりなどの目的に合わせて、塗料を使い分けてください。