建物の帯について
〇帯板と劣化の原因
帯板(幕板)とは、家の外側についている板状の装飾材・化粧材のことです。
1階と2階の間や、ベランダの高さなどに横に走って付いているお家が多いです。
デザインによって、縦に付いている場合もあります。
見た目をおしゃれにするために付いている部材なのですが、
外壁とは別の素材を上から張り付けているので、壁より早く劣化してしまう、ということが非常に多い場所でもあります。
帯板の剥がれを見ると、多くの方は施工不良じゃないの?と考えるかと思います。
しかし、実際に施工不良であることは稀です。
元々帯板は、外壁などと比べるとどうしても劣化しやすい場所なのです。
・構造上水分が溜まりやすい
帯板の劣化の原因の多くは水分が溜まりやすいことにあります。
通常の外壁のような平らな面であれば、雨が降ってもそのまま壁を伝って下へ流れていきますが、帯板があるとそこの出っ張りで水が溜まります。
すると、帯板自体に水が触れている時間が長くなる為、素材が湿気を帯びてもろくなってしまうのです。
さらに、帯板の中に入った水分が乾いて蒸発しようとするときには、表面から出ていきますから、塗膜を弱らせていき、最終的には膨れ・剥がれが出ることもあります。
〇帯板をキレイに長く保つためにやるべき2つのこと
・帯板の上に三角コーキングを施す
帯板の塗装や交換をする際には、帯板上部に”三角コーキング(帯上コーキング)”をしてもらいましょう。
コーキング(ゴム状の防水材)を打つことによって、壁を伝ってくる水が、帯板の上に溜まるのを防ぐ方法です。
ほんのひと手間ですが、こうすることで帯板に水分が溜まりにくくなります。
剥がれ・膨れの予防になりますし、帯板自体を保護することにもなりますので、塗装の際はぜひ見積もりに入れてもらいましょう。
・定期的なアフター点検
帯板のお手入れをした後は、5年おきくらいに点検を行いましょう。
帯板を綺麗なまま保つには、上部から水が入らないことが大前提です。コーキングも永久ではなく、紫外線でひび割れたり劣化してしまいます。定期的にチェックして、傷んでいたらまたコーキングを追加してもらいましょう。
帯自体は装飾として扱われることが多いです。
一番は見た目を良くするためにある付帯部になりますが、しかし、帯自体に水分が溜まってしまうことで、密着している外壁にダメージを与えてしまいます。
実際、帯から外壁に掛けて劣化の症状が広がってしまうケースもありました。
装飾だからといって、劣化状態を放っておくと、外壁を傷つけてしまうことがあります。
もしも帯の部分に不具合を見付けたら放置せずに業者へ相談してください。
弊社でもお客様にあったご提案で補修などのご対応・提案をさせて頂きますので、どうぞお気軽にご相談ください。