太陽光パネルのある屋根の塗装について
太陽光パネル
太陽光発電を設置してある建物は、年々増えてきています。
2019年時点で太陽光発電の普及率は約9%(総戸数2,676,116件)と増加傾向にあります。(太陽光発電協会のデータによる)
太陽光パネルは屋根に固定されており、もしその下を塗装するとなると着脱する工程が必要になります。
屋根の上の太陽光パネルの着脱は足場も必要になる大掛かりな作業になります。
本日は太陽光パネルのある屋根の塗装についてご紹介します。
太陽光パネルの下の塗装について
結論からお話をしますと、太陽光パネルの下の部分については塗装が必要ですが、行う際は慎重に選んだ方がいいでしょう。
太陽光パネルの下は紫外線や雨から太陽光パネルが守ってくれているので、他の部分よりも劣化が起こりません。
そのため、外壁塗装を10年に一回行ったとして、毎回屋根塗装を行う必要はないと言われています。
しかしながら、屋根の頂点から下に流れる雨水により少しずつ劣化をします。
次第に塗装が剥げて、スレートなどの屋根材に水が染み込むようになります。
水は次第に屋根材の下にある防水シートへと染み込んで、やがて防水シートを腐食させて、そこから雨漏りが発生してしまいます。
こうした流れにより雨漏りは発生しますが、太陽光パネルがある場所とない場所を比べると、もちろんない場所の方が早く劣化しますので、同じタイミングで屋根塗装を行う必要はないと言われています。
また、太陽光パネルは着脱を行ってしまうと、万が一の時にメーカー保証がなくなる可能性があります。
太陽光発電にはメーカーから付与された保証があり、システムの不具合時にはメーカーによる無償での対応がありますが、屋根塗装などによって人的にいじって不具合が出てしまった場合には保証が適用されません。
こうしたことから、劣化するので屋根の塗装はいつかは必要になりますが、太陽光パネルの脱着を含む屋根塗装は慎重に行うべきですし、すぐに行う必要はありません。
太陽光パネルが乗っていない場所の屋根塗装
太陽光パネルがない場所については、通常の塗装を行ってください。
屋根塗装の必要性は屋根材自体の反りや割れを未然に防ぐことが目的になります。
屋根材を保護することで、先ほどの防水シートへの水の浸水が防げるようになり、長期的な保護になります。
屋根材を保護することで長期的に見て雨漏りを防いでいるとも言えます。
なので美観の回復だけでなく、屋根材の保護もないがしろにはできない屋根塗装の大事な役割なのです。
もし、太陽光パネルが乗っていない場所以外の屋根塗装を行う場合は、太陽光パネルの高圧洗浄を一緒に行ってもらいましょう。
数年外気に触れていて汚れ(鳥のフンやゴミ、チリ)などが付着して発電力は低下していますから洗浄によって発電効率が数%回復するとされています。